一般的な住宅とローコスト住宅は何が違う?

ローコスト住宅とは建築費用が1,000万円程度の注文住宅の通称で、2019年に国土交通省が発表した住宅市場動向調査では、住宅を建てるために必要な資金は平均で3,235万円という結果が出ており、ローコスト住宅の値段はかなり低価格であることがわかります。

ローコスト住宅が一般的な住宅より建築費が安い理由は、各メーカーが必要最低限のコストで安全な家を建てるための努力や工夫をしているためです。
ローコストで新築の家を建てる場合、メーカーによっては選べる間取りの選択肢の数を減らすことで建築費用を下げています。間取りで部屋数や階数が増えると壁材などの資材コストが上がるため、なるべく部屋数を減らす工夫がこらされているのです。
さらに家の形を四角くすることで部屋の形状が四角い間取りになる家になるように設計されているので、間取りを考える手間を省きたいという方にローコスト住宅はおすすめだといえるでしょう。

またローコスト住宅のメーカーは法律の基準を満たしている材料を大量発注して建築費用の価格が上がらないようにしたり、最新の設備を使わないことで買い手にできるだけ安い価格で提供したりしています。そのため他の一般的な住宅メーカーよりも資材や設備のグレードが下がる場合があるので、ローコスト住宅を購入する際には詳細を確認する必要です。
加えて大手メーカーはCM制作に有名な俳優や女優を起用することで宣伝効果を上げるなど、広告費に大きなコストをかけて積極的に商品を売り出していますが、反対にローコスト住宅を主に扱っているメーカーは積極的な広告は行っていません。ローカルテレビでのみCMを流したり、チラシを配布することで商品を紹介したり、大きな展示場への出店を控えたりすることで、宣伝費用の節約を行い必要最低限のコストで効率よく広告活動をしているのです。

また高い技術を持つ職人を集めて不要な工事を減らす、無駄がないように打ち合わせ回数を減らすなど細かな部分でもコストカットの工夫をしています。さらに、よい職人を多く集めることで施工が効率よく進み、工期も短い期間で済ませることができるので、一般的な住宅の工期(3ヶ月~長い場合で1年)よりも、ローコスト住宅の場合は2~3ヶ月程度で完成する場合がほとんどです。
このため一般的な住宅よりも早く入居ができ、仮住まいで部屋を借りたり引越しをしたりするための余計な経費がかからないということも他の一般的な住宅との違いになります。